MENU

奈良の「車なし」で観光できるおすすめスポット10選!移動手段も紹介

奈良の車なしの観光スポット

世界遺産に登録されている東大寺や春日大社をはじめ薬師寺や唐招提寺など、奈良市内は歴史的・文化的に重要な観光スポットが数多く集まっている人気の観光地です。しかし、車を持っていないと、観光に不便だと感じる方も少なくないでしょう。

実は、奈良市内であれば、車なしでも十分に観光を楽しむことができます。今回は、車なしでも十分に巡れる奈良市内の観光を紹介します。

目次

車なしで奈良市内観光をするメリット

車なしで奈良市内観光をするメリット

画像引用元:写真AC

車なしで奈良市内観光をするメリットは、大きく分けて次の3点です。

  • 観光スポットをゆっくりと回ることができる
  • 観光スポットの周辺の雰囲気を楽しめる
  • 渋滞を回避できる

観光スポットをゆっくりと回ることができる

奈良市内の観光スポットは、徒歩やバス、レンタサイクルなどでアクセスしやすい場所に位置しています。そのため、車で移動するよりも、時間に余裕を持って観光スポットを回ることができます。

特に、人気の観光スポットである奈良公園や東大寺、興福寺などは、徒歩やバスでアクセスできるため、車を駐車する手間や渋滞を気にせずに、ゆっくりと観光を楽しむことができます。

観光スポットの周辺の雰囲気を楽しめる

車で移動する場合、観光スポットに直行するため、その周辺の雰囲気を楽しむ機会が少ないかもしれません。

一方、徒歩やバス、レンタサイクルで移動する場合、観光スポットまでの道中で、奈良の街並みや人々の暮らしを間近で感じることができます。また、バスやレンタサイクルを利用すれば、車では行きづらい場所にもアクセスすることができます。

渋滞を回避できる

奈良市内は観光地が集まっているため、渋滞が起こりやすいです。特に奈良県庁や奈良公園周辺は日常的に渋滞が起こりやすいエリアとなっています。奈良公園周辺の場合、実は歩いたほうが早いという場合もあります。

車なしで奈良市内観光を楽しむための移動手段

車なしで奈良市内観光を楽しむための移動手段

画像引用元:写真AC

車なしで奈良市内の観光を楽しむための移動手段は次のとおりです。

  • 徒歩
  • バス
  • レンタサイクル
  • タクシー
  • 電車

他の観光地の移動手段とほとんど変わりませんが、奈良市内観光は徒歩、バス、レンタサイクルが特におすすめです。

徒歩

徒歩

画像引用元:写真AC

奈良市内観光は、徒歩が一番おすすめです。奈良公園一帯には有名な観光スポットが集まっているため、徒歩での移動で十分に巡ることができます。細い道にもおしゃれなお店があるので、奈良の雰囲気やお気に入りのお店が見つかるでしょう。

バス

バス

画像引用元:写真AC

奈良市内には、奈良交通のバス路線が網羅されています。奈良公園周辺はもちろん平城宮跡や薬師寺、唐招提寺のある奈良市西部などの主要観光スポットへのアクセスも良好です。

また、1日乗車券やフリーパスを利用すれば、お得に観光できます。徒歩と組み合わせると効率良く、多くのスポットを訪れることができます。

定期観光バスツアーであれば、ガイドや食事付きでまた違った楽しみ方もできるでしょう。

レンタサイクル

レンタサイクル

画像引用元:写真AC

もちろんレンタサイクルも借りることができます。近鉄奈良駅付近にはスタンダードなレンタサイクルやdocomoの奈良バイクシェアのポートも多く設置されています。奈良市内のスポットは一つひとつが広大なので、各エリア内のスポット間移動で使うのがおすすめです。

タクシー

タクシー

画像引用元:写真AC

小さな子どもや身体の不自由な方と奈良市内を観光する場合は、タクシーを利用するのがおすすめです。渋滞する道路や裏道などを熟知されているドライバーが多いため、効率良くスポットを訪れることができます。

ドライバーさんとお話しできる機会があれば、おすすめの飲食店や観光スポットの情報、裏話などが聞けるでしょう。予めタクシーを使う観光を予定をされているなら、観光タクシーを利用するのも一つの手です。

電車

電車

画像引用元:写真AC

奈良市内を通る電車は、近鉄線とJR線です。近鉄奈良駅やJR奈良駅から各観光スポットへのアクセスが可能です。

特に近鉄沿線は奈良の主要観光スポットを通っているため、奈良市内とその他観光スポットを組み合わせる場合の利用となるでしょう。

車なしで巡れる奈良市内の主な観光スポット

奈良市内には1日では回りきれないほどの観光スポットが存在します。ここでは、奈良市内の主な観光スポットを紹介します。車なしで巡れる奈良市内の主な観光スポットは次のとおりです。

  • 東大寺
  • 春日大社
  • 奈良公園
  • きたまち
  • 興福寺
  • ならまち
  • 平城宮跡歴史公園
  • 西大寺
  • 薬師寺
  • 唐招提寺

東大寺

東大寺

画像引用元:写真AC

東大寺は、奈良観光で東大寺は外せないスポットです。東大寺は、華厳宗の大本山の寺院です。正式には「金光明四天王護国之寺(こんこうみょうしてんのうごこくのてら)」といいます。747年に大仏が造られ始めた頃から「東大寺」と呼ばれるようになったとされています。

749年に大仏が完成し、翌年には大仏殿が完成しました。大仏殿は正面の幅57.5メートル、奥行き50.5メートル、棟までの高さ49.1メートルの世界最大級の木造建築物として知られています。

東大寺の見どころ

  • 大仏殿:東大寺の見どころは、なんといっても大仏殿です。国宝に指定されており、内部には「奈良の大仏さま」で知られる「盧舎那仏(るしゃなぶつ)」が安置されています。大仏は、高さ14.98メートルの銅造の坐像で、世界最大級の銅造仏像として知られています。
  • 南大門:日本最大の山門であり、高さ50メートル、幅38メートルの巨大な木造建築物で、国宝に指定されています。両側には大仏師運慶・快慶らによる国内最大で国宝の仁王像「金剛力士像」が安置されています。
  • 戒壇堂:唐招提寺を建立した鑑真和上が戒律を授けた場所です。内部に安置されている表情豊かな四天王立像は東大寺を訪れたのであれば見ておくべき国宝の仏像。
  • 法華堂(別名:三月堂):東大寺で最も古い建物で、国宝に指定されています。
    法要に参加されたい方は毎月17日の午前8:30から入堂と聴聞ができます。
  • 二月堂:東大寺の東側にある「二月堂」は奈良の景観を味わえる穴場スポットです。2月の「修二会」の時期以外は24時間いつでも訪れることができます。

東大寺の概要

施設名東大寺
住所奈良市雑司町406-1
拝観時間大仏殿
4月〜10月:7:30~17:30
11月〜3月:8:00〜17:00

法華堂(三月堂)、戒壇院戒壇堂
8:30~16:00
拝観料施設ごとに支払いが必要です。共通券あり。
中学〜大人:600円
小学生:300円
特別拝観は別途料金がかかります。
詳しくはホームページをご確認ください。
そのほか団体、身障割あり
定休日年中無休
電話番号0742-22-5511
アクセス近鉄奈良駅から徒歩約20分
ホームページhttps://www.todaiji.or.jp/information/haikan/

春日大社

春日大社

画像引用元:写真AC

春日大社は768年に、称徳天皇の勅命により創建されました。主祭神は、武甕槌命(たけみかづちのみこと)、経津主命(ふつぬしのみこと)、天児屋根命(あめのこやねのみこと)、比売神(ひめのかみ)の四柱です。武甕槌命は、鹿島神宮の祭神としても知られる武神です。

経津主命は、香取神宮の祭神としても知られる、航海や農耕の神です。天児屋根命は、天照大神の御子神で、天地創造や万物の守護神です。比売神は、天児屋根命の妻神で、豊穣や子孫繁栄の神です。

春日大社は、奈良時代から平安時代にかけて、藤原氏の氏神として隆盛を極めました。藤原氏の氏族や貴族たちは、春日大社に多くの宝物を奉納し、春日大社は「平安の正倉院」とも呼ばれるほどの文化財を有するようになりました。武神である武甕槌命を祀っていることから、江戸時代には徳川家からも崇敬されていました。

春日大社の見どころ

  • 本殿:本社本殿は、朱塗りの檜皮葺の社殿で、国宝に指定されています。本殿を囲むように回廊が巡らされており、約1000基の釣燈籠が吊り下げられています。
  • 若宮社:春日大社の境内には、若宮社と呼ばれる社殿が15社あります。若宮社は、春日大社の摂社・末社の中で、最も重要な社殿とされています。約900年続く「春日若宮おん祭」の御祭神「若宮」様が祀られています。
  • 萬葉植物園(神苑):萬葉植物園は春日大社の境内にある1932年に開園した植物園です。藤の花をはじめ万葉集にちなんだ花々が栽培されています。
  • 国宝殿:春日大社の境内には、国宝殿と呼ばれる宝物館があります。国宝殿には、春日大社が所蔵する約3000点の宝物が展示されており、日本美術史の貴重な資料となっています。

春日大社の概要

施設名春日大社
住所奈良市春日野町160
電話番号0742-22-7788
拝観時間ホームページをご確認ください
拝観料ホームページをご確認ください
定休日ホームページをご確認ください
アクセス近鉄奈良駅から徒歩約25分
ホームページhttps://www.kasugataisha.or.jp/

奈良公園

奈良公園

画像引用元:写真AC

奈良公園は、東大寺をはじめ興福寺や春日大社などを含めると総面積660ヘクタール(東京ドーム140個分)の広さを誇ります。奈良公園は興福寺の旧境内などを公園として明治時代に整備されはじめ、大正時代になると国の名勝として指定され、現在まで保存、管理されています。

約1,200頭の鹿が放し飼いされているため、至るところで遭遇します。また、奈良公園には東大寺、興福寺、春日大社、奈良国立博物館などの歴史的建造物が点在しています。

奈良公園の見どころ

  • 猿沢池:興福寺の南にある奈良を代表する池です。周囲が360メートルあり、柳の木が植えられています。興福寺の五重塔をバックにした構図は奈良の風景として絵はがきや写真でよく見られます。
  • 春日山:奈良公園の東側にある山。春日大社の御神体である御蓋山(みかさやま)を指します。春日大社の神域であり、春日山原始林として国の特別天然記念物に指定されています。遊歩道が設けられ、剣豪柳生(やぎゅう)一族とゆかりのある柳生街道とつながります。
  • 若草山:奈良公園の北側にある山。標高342メートルと低いながらも、奈良市街を一望できる絶景スポットとして人気があります。

奈良公園の概要

施設名奈良公園
住所奈良市春日野町ほか
電話番号0742-22-0375(奈良公園事務所)
定休日なし
アクセス近鉄奈良駅から
徒歩約5分

JR奈良駅から
徒歩約20分
JR奈良駅からぐるっとバス奈良公園ルート「県庁前・奈良公園バスターミナル」下車すぐ
ホームページhttps://www3.pref.nara.jp/park/

きたまち

きたまち

画像引用元:写真AC

奈良きたまちは、近鉄奈良駅の北側に広がるエリアです。近年、イベントの実施や個性的なお店が増えてきたことから注目されています。

きたまちはかつて奈良の北の玄関口で京都や大阪から多くの旅人や商人が行き交う旅籠や商店が建ち並ぶ町でした。明治時代には、奈良監獄や奈良女子高等師範学校(現:奈良女子大学)が置かれました。当時の面影を残す街並みや、東大寺の転害門や般若寺などの歴史的建造物が数多く残っています。

そのほか、旧奈良監獄は星野リゾートにより高級ホテルとして生まれ変わるほか、個性的なお店が集まるなど、新たな魅力が生まれています。

きたまちの見どころ

  • 転害門:過去2度の大きな兵火から残った天平時代の遺構で国宝の大門です。源頼朝を暗殺しようと平景清(たいらのかげきよ)が潜んだとの逸話も残っており、景清門ともいわれています。
  • 般若寺:飛鳥時代に創建され、平城京が置かれた際は鬼門を守るための寺院とされました。コスモス寺とも呼ばれるほど、一面に咲くコスモスが有名で初秋には多くの方が訪れます。
  • 旧奈良監獄:旧奈良監獄は、国の重要文化財で明治政府が整備した5大監獄(奈良、千葉、長崎、鹿児島、金沢)の一つです。星野リゾートにより2026年春頃「星のや奈良監獄」として開業します。
  • 奈良女子大学:1908年に前身の奈良女子高等師範学校が創立。奈良女子大学としては1949年に設置され、東京のお茶の水女子大学とともに日本に2校しかない国立の女子大学校です。
  • 多聞城跡:大和国を支配していた戦国大名「松永久秀」の居城跡です。多聞天を祀るなど、織田信長も嫉妬するほど立派な城だったとされています。現在は​​奈良市立若草中学校の敷地となっています。

きたまちの概要

施設名奈良きたまち
住所奈良県奈良市半田横町および周辺
アクセス近鉄奈良駅から徒歩すぐ 奈良駅(JR)から徒歩約15分〜20分
ホームページhttps://www.burakita.com/

興福寺

興福寺

画像引用元:写真AC

興福寺は、薬師寺と並ぶ法相宗の大本山の寺院で南都七大寺の一つです。近鉄奈良駅から近いため、奈良に訪れたほとんどの方が一番初めに訪れる寺院かもしれません。

興福寺は、奈良時代初期の710年、藤原鎌足の子の不比等によって、飛鳥の厩坂寺から平城京に移転されたことに始まります。当時、藤原氏は朝廷の実権を握っており、興福寺は藤原氏の氏寺として、強大な勢力を誇りました。平安時代には春日大社の実権も有し、大和国の国主になるなど、京都の比叡山延暦寺と共に強大な勢力を誇っていました。

興福寺の見どころ

  • 中金堂:興福寺において最も重要な中心となる建物です。2018年に復元され、朱塗りの大きな建物は荘厳さが伝わってきます。
  • 五重塔:興福寺五重塔は奈良県で一番高い建物です。五重塔としては京都の東寺に次いで二番目とされています。
  • 国宝館:興福寺といえば、なんといっても阿修羅像です。漫画家のみうらじゅん氏を会長に公式ファンクラブが発足するなど、著名人含め全国に熱狂的なファンがいる人気の仏像です。そのほか歴史の教科書や資料集に掲載されている仏像が数多く展示されています。

興福寺の概要

施設名興福寺
住所奈良市登大路町48番地
電話番号0742-22-7755
拝観時間9:00~17:00(入堂、16:45まで)
定休日年中無休
アクセス近鉄奈良駅から徒歩約10分
ホームページhttps://www.kohfukuji.com/

ならまち

ならまち

ならまちは、奈良市の中心市街地の南東部に位置する、歴史的町並みを有する地域です。幕末から明治期の町家が数多く建ち並び、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。

現在のならまちは元興寺の境内でした。元興寺は法興寺(現:飛鳥寺)をルーツとする大寺院でしたが徐々に衰退し、戦国時代の終わりから江戸時代初期に現在の町並みができあがったとされています。

近年では、古民家を改装したカフェやレストラン、お土産屋さん、雑貨屋さんなど、さまざまなジャンルのお店が揃っているので、一日中楽しむことができます。

ならまちのみどころ

  • 元興寺:日本の仏教が最初におこったとされる飛鳥の法興寺をルーツとする寺院です。1998年に「古都奈良の文化財」のひとつとして世界遺産に認定されました。「がごぜ」もしくは「がごじ」と呼ばれる鬼の伝説が残っています。
  • ならまち格子の館:ならまちに残る町家をモデルに作られた施設です。無料で見学ができるので、散策途中に休憩がてら訪れてみるのもよいでしょう。
  • 鹿の舟:奈良の有名カフェ「くるみの木」がプロデュースした複合施設です。観光案内所以外にもレストランやティールームなど飲食施設が併設されたおしゃれな施設となっています。

ならまちの概要

施設名ならまち(奈良町)
住所奈良市中院町および周辺
アクセス近鉄奈良駅から徒歩約10分 奈良駅(JR)から徒歩約20分
ホームページhttps://naramachiinfo.jp/

平城宮跡歴史公園

平城宮跡歴史公園

画像引用元:写真AC

平城宮跡歴史公園は、現在の奈良市中心部から西にある公園です。710年に始まる平城京の中心として造営された平城宮の跡地を整備した公園で、国の史跡および特別史跡に指定されています。

また、電車が横切る世界遺産はとても珍しく、世界で唯一の場所といえます。近鉄電車、バスともにアクセスがしやすく、さまざまなイベントも実施されています。

平城宮跡歴史公園の見どころ

  • 朱雀門:近鉄電車で近鉄奈良駅方面へ向かうと右手に見えるのが朱雀門です。1998年に復原された朱雀門は、東西約25m、南北約10m、高さ約20mある平城宮の正門です。万城目学氏の小説で、ドラマ化もされた「鹿男あをによし」のクライマックスシーンでも登場しました。
  • 朱雀門ひろば:朱雀門は1998年に復元されていましたが、かつてのメインストリート朱雀大路については2018年に復元されました。併せてカフェや復原遣唐使船がある観光交流施設や平城京を体感できる平城宮いざない館などがオープンしました。
  • 第一次大極殿:平城宮の中心となる大極殿は、平城宮最大の宮殿で天皇の即位式や外国使節との謁見など重要な儀式が行われる場所でした。2022年に復元され、復原事業情報館として見学することができます。
  • 平城宮跡歴史資料館:平城宮跡の発掘調査の成果を展示しています。常設展示では、平城宮の復元模型や、出土した土器や金属器、漆工品などの展示を通して、当時の都の様子や人々の暮らしを知ることができます。

平城宮跡歴史公園の概要

施設名平城宮跡歴史公園
住所奈良市二条大路南三丁目5番1号
電話番号0742-36-8780
見学時間ホームページをご確認ください
入場料各施設無料
定休日ホームページをご確認ください
アクセス朱雀門:近鉄「大和西大寺」南口から玉手門経由徒歩約20分
ぐるっとバスで近鉄大和西大寺駅南口から「朱雀門ひろば」停留所まで約10分
奈良文化財研究所 平城宮跡資料館:近鉄「大和西大寺」南口から徒歩約10分
ホームページhttps://www.heijo-park.jp/information/facility/

西大寺

西大寺

画像引用元:西大寺

東大寺があるように、奈良には西大寺もあります。近鉄大和西大寺駅から、すぐの場所にあります。

西大寺は、奈良時代に孝謙上皇の発願により、765年に建立されました。西大寺は真言律宗の総本山で南都七大寺の一つとして奈良時代には壮大な伽藍を誇りました。

平安時代に一時衰退しましたが、鎌倉時代に叡尊(えいそん)により「真言律」の根本道場として復興されました。室町時代には兵火で多くの堂塔を失いますが、江戸時代になると幕府からの寄進もあり、ほぼ現状の姿となりました。

西大寺の見どころ

  • 本堂:江戸中期に完成した西大寺の中心となるお堂です。本堂に安置されている本尊の釈迦如来立像は鎌倉時代に作られ、重要文化財に指定されています。
  • 愛染堂:江戸時代に京都の近衛家邸宅の御殿を移築建立したお堂です。秘仏「愛染明王」が祀られています。秘仏は特別公開時のみ見ることができます。
  • 四王堂:四天王が祀られています。京都白河にあった法勝寺十一面堂院の本尊・十一面観音立像が移されてからは観音堂とも呼ばれています。
  • 聚宝館:聚宝館は西大寺の宝物館です。年3回のみ開館し、かつて五重塔に安置されていた金銅宝塔(壇塔)や吉祥天女立像をみることができます。

大茶盛式:大茶盛式は二人がかりで支えないと飲めない大きな茶碗に抹茶が点てられ、まわし飲みする茶会です。毎年4月第2土日と10月第2日曜に行われます。

西大寺の概要

施設名西大寺
住所奈良市西大寺芝町1丁目1-5
電話番号0742-45-4700
拝観時間本堂:8:30~16:30
愛染堂:8:30~16:30
四王堂:8:30~16:30
拝観受付は16:00まで
拝観料本堂・愛染堂・四王堂共通
一般:800円
中高生:600円
小学生:400円
身障者:400円
団体割あり
聚宝館は別途300円
年間3回開館 : 1/15~2/4、4/20~5/10、10/25~11/15
定休日なし
アクセス近鉄「大和西大寺」駅南出口から徒歩約3分
ホームページhttps://www.heijo-park.jp/information/facility/

薬師寺

薬師寺

画像引用元:写真AC

薬師寺は、奈良市中心部から西部の西ノ京エリアと呼ばれる場所にあります。興福寺と並ぶ法相宗の大本山で、南都七大寺の一つに数えられます。近鉄西ノ京駅からも近く、僧侶たちの話がとてもおもしろい寺院です。

薬師寺は680年に天武天皇により、皇后の病気平癒を祈念して発願したのが起源とされ、718年に現在の地に移されてきました。973年の大火や1528年の兵火で東塔以外の大半が消失しました。現在は復元や修理が行われ、1528年以前の美しい白鳳伽藍を見ることができます。

薬師寺のみどころ

  • 東塔:創建当初より唯一現存する建造物です。バランスの美しさから明治時代のアメリカの哲学者フェノロサに「凍れる音楽」と称されました。
  • 東院堂:有間皇子(ありまのみこ)をモデルにしたといわれている聖観世音菩薩や四天王立像が安置されています。お堂自体もとても貴重なため国宝に指定されています。
  • 金堂:1976年に100万巻の写経納経料によって再建された薬師寺の中心となるお堂です。本尊の薬師如来と両脇には日光菩薩と月光菩薩が安置されています。
施設名薬師寺
住所奈良市西ノ京町457
電話番号0742-33-6001
拝観時間8:30~17:00(受付は16:30まで)
拝観料大人・大学生:1,100円
中高生:700円
小学生:300円
団体・身障割引あり
※特別展は上記の拝観料に加えて別途料金がかかります
定休日年中無休
アクセス近鉄西ノ京駅から徒歩約3分
ホームページhttps://yakushiji.or.jp/

唐招提寺

唐招提寺

画像引用元:写真AC

唐招提寺は、薬師寺と同じく西ノ京エリアにある律宗の総本山の寺院です。1998年に古都奈良の文化財の一部として、ユネスコより世界遺産に登録されています。

鑑真は、唐(中国)の揚州で生まれた僧侶です。唐でも地位のある高僧でしたが、日本より熱烈な招請を受け、渡日を決意します。鑑真は12年間に5回の渡航を試みるも失敗、次第に視力を失い、753年6回目にして遂に日本に漂着。

渡日後は東大寺で5年過ごしたのち、新田部親王(にいたべしんのう)の旧宅地であった現在の地に「唐招提寺」を創建し、晩年を過ごしました。近鉄西ノ京駅や薬師寺からも徒歩10分程度と往来がしやすく、市内中心部ゆきのバス停も近いのでアクセスがとても良い寺院です。

唐招提寺のみどころ

  • 金堂:約3メートルある本尊の盧舎那仏坐像をはじめ、薬師如来立像、千手観音菩薩立像などが安置されています。金堂の屋根の左右には、鴟尾(しび)とよばれるブーツを逆さまにしたような瓦が備え付けられています。シャチホコや鬼瓦のルーツとされています。
  • 開山御廟:鑑真の墓所です。唐招提寺の奥の静かな場所にあります。美しい苔の参道をぬけると開山御廟です。4月中旬頃には鑑真の故郷・揚州から寄贈された瓊花(けいか)も見ることができます。
  • 新宝蔵:春と秋のみ特別公開されます。頭部と両手を失っている「東洋のトルソー」とよばれる如来形立像を見ることができます。そのほか、かつて金堂の屋根に取り付けられていた「天平の甍(いらか)」とよばれる、奈良時代の鴟尾も展示されています。
施設名唐招提寺
住所奈良市五条町13-46
電話番号0742-33-7900
拝観時間8:30~17:00(受付は16:30まで)
拝観料大人・大学生:1,000円
中高生:400円
小学生:200円
団体・身障割あり
※特別展は上記の拝観料に加えて別途料金がかかります
定休日年中無休
アクセス近鉄西ノ京駅から徒歩約10分
ホームページhttps://toshodaiji.jp/

奈良市内観光に便利な情報サイト

最後に、奈良市内散策に便利なインターネットサイトを3つ紹介します。ぜひ奈良市内観光をする際は参考にしてみてください。

  • あをによし なら旅ネット
  • 奈良市観光協会サイト
  • ぐるっとバス

あをによし なら旅ネット

「あをによし なら旅ネット」は一般財団法人奈良県ビジターズビューローが運営する奈良県観光公式サイトです。観光スポット以外にもイベントやグルメなど奈良県全域が網羅された観光サイトです。

ホームページhttps://yamatoji.nara-kankou.or.jp/

奈良市観光協会サイト

「奈良市観光協会サイト」は公益社団法人奈良市観光協会が運営している奈良市の観光情報サイトです。奈良市の観光スポットやイベント、宿泊施設が掲載されています。より詳しい奈良市内観光の情報を確認したい方はこちらがおすすめです。

ホームページhttps://narashikanko.or.jp/

ぐるっとバス

1回100円で奈良市内東西の主要観光スポットを訪れることができます。木簡型の1日乗車券(500円)も販売されており、上手く使えば奈良市内を隅々まで観光することができます。

ホームページhttps://www.nara-access-navi.com/route/

まとめ

奈良市内には、1日では回りきれないほど、数多くの観光スポットがあります。奈良市内の観光スポットは奈良公園周辺を中心に集まっているためアクセスしやすいことが特徴です。車がなくても十分に巡ることができるので、ぜひ奈良へ遊びにきてください!

目次