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【2024】冬の奈良観光の穴場スポット・イベントおすすめ20選

冬の奈良観光の穴場

冬の奈良というと、何が思い浮かぶでしょうか?奈良には有名な観光地が数多くありますが、実はあまり知られていない冬の穴場のスポットやイベントがあります。今回は、奈良市内と市外の穴場スポット・イベントをそれぞれ10種類紹介します。

目次

冬の奈良観光の穴場スポット・イベント:奈良市内

奈良市内には奈良公園を含め東大寺や興福寺、春日大社などの有名な観光地があります。

実は冬だけにしか見ることができないイベントが行われることをご存知でしょうか?

奈良市内を訪れる際は、冬のみのイベントを狙って観光することもおすすめです。奈良市内における冬の奈良観光の穴場スポット・イベントは次のとおりです。

  • 若草山:山焼き    
  • 奈良公園 飛火野(とびひの):鹿寄せ        
  • 春日大社若宮社:春日若宮おん祭り             
  • 興福寺:追儺会(ついなえ)                        
  • 東大寺二月堂:修二会(しゅにえ)             
  • ならまち・きたまち:路地ぶら ならまち・きたまち
  • 大安寺(だいあんじ):光仁会(こうにんえ) 癌封じ笹酒祭り         
  • 霊山寺(りょうせんじ):薬師湯殿(やくしゆどの)                          
  • 西大寺(さいだいじ):新春大茶盛式          
  • 月ヶ瀬:月ヶ瀬梅林(つきがせばいりん)  

若草山:山焼き

若草山:山焼き

画像引用元:写真AC

若草山は、奈良公園の北側にある奈良市街を一望できる絶景スポットです。標高342メートルと高くないため、体力に自信がない方でもゆっくりと登ることができます。

奈良の冬の行事で若草山の山焼きは欠かせません。山焼きは毎年1月の第4土曜日に開催されます。花火の打ち上げとともに一斉に火がつけられます。

古くから行われている行事であることに間違いありませんが、起源は不明とされています。また、理由についても「山頂にある鶯塚(うぐいすづか)古墳の幽霊を鎮めるため」「東大寺と興福寺の領地争いを仲裁するため」などさまざまな説があります。


幽霊の噂から個人で火をつけることも多く、寺院への火事の恐れもありました。そのため、幕末の頃からは東大寺、興福寺、奈良奉行所の立会いのもと行われるようになり、明治以降も公的機関の立会のもと山焼きが行われました。

明治時代より昼間から夜間に行われるようになり、第二次大戦後からは現在のように花火が打ち上げられるようになりました。当日は鹿せんべいとばし大会や奉納演奏なども行われます。

若草山:山焼きの概要

施設名・イベント名若草山:山焼き
住所奈良県奈良市雑司町469
電話番号0742-22-0375(奈良公園事務所)
開催期間1月第4土曜日
冬季:12月第2月曜日〜3月第3金曜日まで閉山山焼きの日のみ特別に入山可能
アクセスJR・近鉄奈良駅からバス「大仏殿春日大社前 」から徒歩約12分
ホームページhttps://www.pref.nara.jp/item/9270.htm#itemid9270
https://narashikanko.or.jp/spot/nature/wakakusayama/

奈良公園 飛火野(とびひの):鹿寄せ

奈良公園 飛火野の鹿寄せ

画像引用元:写真AC

広大な奈良公園の各エリアに名前がつけられており、春日大社の西側に飛火野と呼ばれるエリアがあります。

飛火野は奈良公園内にありながら、春日大社の境内地でもあります。奈良公園の中でも、飛火野は広大にひらけた芝生と御蓋(みかさ)山、自由に行き交う鹿を見ることができる名勝地です。

「飛火野(とびひの)」の名の由来も諸説あります。鹿島大明神が春日の地に降臨された際に、お供の八代尊(やしろのみこと)が道明かりとして口から火を吐き、その炎がいつまでも消えず飛んでいるように見えたという説があります。

また、奈良時代に合図や警報を知らせる烽火(のろし)台が置かれており、烽火を「とぶひ」と呼んでいたからという説もあります。

飛火野の冬の風物詩といえば、ホルンによる冬の「鹿寄せ」です。ベートーベンの「田園」が聞こえると、鹿たちが餌のどんぐりを求めてやってきます。夏にも行われるので、冬に逃した方は夏頃に再訪問するのも良いでしょう。

奈良公園飛火野:鹿寄せの概要

施設名・イベント名奈良公園飛火野:鹿寄せ
住所奈良県奈良市春日野町
電話番号0742-22-0375 (奈良公園事務所)
開催期間12月1日~12月14日 午前10時開始
※1日1回のみ ※2023年は終了
アクセスJR奈良駅、近鉄奈良駅から市内循環バス「春日大社表参道」下車すぐ
ホームページhttps://www.kasugataisha.or.jp/   https://narashikanko.or.jp/spot/park/tobihino/

春日大社若宮社:春日若宮おん祭り

春日大社若宮社の春日若宮おん祭り

画像引用元:春日大社

春日若宮おん祭とは、春日大社の境内にある摂社若宮神社で毎年行われるお祭りです。若宮とは春日大社の祭神よりあとに誕生した新しい神様です。

疫病や飢饉が流行ると1135年に若宮社が建設されました。翌1136年になると疫病や飢饉を鎮め、天下泰平や五穀豊穣を願い「春日若宮おん祭」が始まりました。国の重要無形民俗文化財に指定されており、平安時代の末期から約900年、一度も途切れることなく続いています。

春日若宮おん祭は、12月17日を中心として前後数日にわたり、執り行われます。中でも、12月17日は深夜0時から若宮社本殿より若宮様をお旅所へお遷し申しあげる遷幸の儀(せんこうのぎ)が行われます。

その日は1日中神事が奉納され、お昼ごろにはお渡り式が行われます。23時頃にお旅行より戻られた若宮様に御殿へお帰りいただく還幸の儀(かんこうのぎ)が執り行われます。

江戸時代の郷土史家村井古道が、「正に神代の昔にかえったような感動を覚える」と書き残すほど、神秘さを感じられる神事です。遷幸の儀(せんこうのぎ)、還幸の儀(かんこうのぎ)ともに写真撮影が禁止されています。

春日大社若宮社:春日若宮おん祭りの概要

施設名・イベント名春日大社:春日若宮おん祭り
住所奈良県奈良市春日野町160
電話番号0742-22-7788
開催期間12月15日~18日
アクセスJR・近鉄 奈良駅から奈良交通バスで春日大社表参道」もしくは「春日大社本殿」
ホームページhttps://www.kasugataisha.or.jp/onmatsuri/

興福寺:追儺会(ついなえ)

興福寺の追儺会(ついなえ)

画像引用元:追儺会 – 法相宗大本山 興福寺

興福寺は、奈良の風景である五重塔や国宝の阿修羅像で有名な寺院です。追儺会は2月3日に興福寺の東金堂前にて行われる節分の行事です。18時30分より法要が営まれたのちに、3匹の鬼による鬼追い式が行われます。

赤・青・黒の鬼が酒盛りをしながら、暴れているところに毘沙門天が現れ、鬼を退散させます。打ち出のこづちを持った大黒天があらわれ、「鬼は外、福は内」のかけ声とともに打ち出のこづちが振られ、参拝者に福を授けてくれます。鬼は災いや疫病を表したもので、追儺会は厄除けを表しているのです。

興福寺:追儺会の概要

施設名・イベント名興福寺:追儺会
住所奈良県奈良市登大路町48番地
電話番号0742-22-7781
開催期間2月3日
アクセス近鉄「奈良」駅から 徒歩約5分
JR「 奈良」駅から 徒歩約20分
ホームページhttps://www.kohfukuji.com/event/tsuinae/

東大寺二月堂:修二会(しゅにえ)

東大寺二月堂の修二会

画像引用元:修二会 – 東大寺

東大寺二月堂は、大仏殿より東端の小高い場所に位置しています。24時間参拝可能となっており、奈良市内を一望できる隠れスポットとして人気です。

東大寺二月堂といえば、籠松明の火の粉が舞うお水取りが有名です。お水取りは修二会の一つで3月1日〜14日までの2週間執り行われます。連日松明は灯されますが、12日〜13日の深夜に行われる「お水取り」の松明かりがひときわ大きく、ニュースでも取り上げられます。

関西では「お水取りが終われば、春が来る」といわれています。

東大寺二月堂:修二会の概要

施設名・イベント名東大寺二月堂:修二会
住所奈良市雑司町406-1
電話番号0742-22-5511
開催期間3月1日〜14日
アクセス近鉄奈良駅より徒歩約20分
JR奈良駅・近鉄奈良駅から「東大寺大仏殿・春日大社前」下車、徒歩約5分、もしくは「大仏殿前駐車場」下車すぐ
ホームページhttps://www.todaiji.or.jp/annual/event/shunie/

※堂内での撮影・スケッチ・懐中電灯の使用は注意。二月堂本堂周辺(舞台も含む)では三脚の使用禁止。

ならまち・きたまち:路地ぶら ならまち・きたまち

ならまち・きたまちの路地ぶらならまち・きたまち

画像引用元:路地ぶら ならまち・きたまち | 奈良市観光協会サイト

ならまち(奈良町)は、興福寺の南にある猿沢池からさらに南下したエリアにあります。幕末期から昭和にかけての伝統的な風情のある町家を改装した飲食店や雑貨店が立ち並び、今や奈良の観光には欠かせないエリアとなっています。

きたまちは、近鉄奈良駅の北側に広がるエリアです。最近では個性的なお店やイベントが実施されるなど、注目されているエリアです。その他、奈良女子大学、旧奈良監獄や般若寺などの文化財もあります。

1月初旬から2月末まで路地ぶらならまち・きたまちが開催されます。限定の御朱印巡りや予約不要かつガイド付きで拝観することができます。

ならまち・きたまち:路地ぶらならまち・きたまちの概要

施設名・イベント名ならまち・きたまち:路地ぶら ならまち・きたまち
住所奈良市南半田中町、春日野町ほか
電話番号0742-27-2223(奈良市観光案内所)
開催期間2024年1月5日〜2月29日
アクセスならまち:近鉄奈良駅より徒歩約10分 JR奈良駅より徒歩約20分
きたまち:近鉄奈良駅より徒歩1分 JR奈良駅より徒歩約20分
ホームページhttps://narashikanko.or.jp/topics/rojibura/

大安寺(だいあんじ):光仁会(こうにんえ) 癌封じ笹酒祭り

大安寺(だいあんじ)の光仁会 癌封じ笹酒祭り

画像引用元:大安寺

大安寺は、病気平癒、特に癌封じのパワースポットとして有名です。 境内を歩いているだけでも効果を得られるといわれています。冬の行事として、1月は「癌封じ笹酒祭り」が行われます。

「続日本紀」に桓武天皇が、先代の光仁天皇の一周忌の法会を大安寺で行ったとされています。「続日本紀」の故事にちなみ、青竹づくしの祭儀で光仁天皇ゆかりの「笹酒」の接待が行われます。

当日はJR・近鉄奈良駅から臨時の直通バスが運行されるので便利です。

施設名・イベント名大安寺:光仁会 癌封じ笹酒祭り
住所奈良県奈良市大安寺2-18-1
電話番号0742-61-6312
拝観料800円(笹酒または笹水の拝受と嘶堂と宝物殿の拝観含む)
開催期間1月23日
アクセスJR・近鉄奈良駅より「大安寺門前」までの臨時直通バス利用
ホームページhttps://www.daianji.or.jp/

霊山寺(りょうせんじ):薬師湯殿(やくしゆどの)

霊山寺の薬師湯殿

霊山寺は寺院でありながら、入り口の鳥居が印象的です。霊山寺の穴場スポットは、薬師湯殿です。薬師湯殿は薬草風呂で遣隋使で有名な小野妹子の息子小野富人が開いたとされています。

小野富人は壬申の乱に関与したことから、右大臣を辞し、現在の場所で薬草を栽培したことが始まりとされています。霊山寺は寺院に薬草風呂を作ったわけではなく、薬草風呂のあった場所が寺院になったというユニークな経緯があります。

昭和に現代的な入浴施設として新改築されましたが、天皇のほか、里人に親しまれる1300年続く入浴施設です。駐車場と拝観受付の近くにあるので、入浴だけでも気軽に利用でき、カフェもあるのでゆっくり滞在することもできます。薬師湯殿のみの利用でも、拝観料が無料となります。

薬師湯殿の概要

施設名・イベント名霊山寺:薬師湯殿
住所奈良県奈良市中町4031
電話番号0742-45-0081
料金大人(中学生以上): 600円
小学生:300円
幼児(3才以上):100円
営業時間10:30~19:00(営業終了)
定休日毎週水曜日
アクセス近鉄奈良線「富雄」駅より奈良交通バス「霊山寺」にて下車
ホームページhttps://www.ryosenji.jp/

西大寺(さいだいじ):新春大茶盛式

西大寺の新春大茶盛式

画像引用元:大茶盛式 – 真言律宗総本山 西大寺

「奈良の大仏さま」でおなじみの東大寺は有名ですが、奈良には西大寺があるのをご存知でしょうか?西大寺は東大寺を創建した聖武天皇の娘である称徳天皇が創建しました。京都の平安京に遷都されて以降は災害などにも見舞われ、荒廃の一途をたどりました。

鎌倉時代に叡尊上人による復興が進むも室町時代の兵火や落雷などで再度お堂が消失します。江戸時代になると幕府から寄進され、現在の伽藍となりました。西大寺のイベントといえば、二人がかりでないと持てない顔が隠れるほどの大きなお茶碗を回し飲みする大茶盛式が有名です。

通常は30名以上の団体や春と秋に開催されますが、1月中旬頃にも「新春大茶盛式」が行われます。「新春大茶盛式」拝服の申し込みは公式ホームページから可能です。

新春大茶盛式の概要

施設名・イベント名西大寺
住所奈良県奈良市西大寺芝町1-1-5
電話番号0742-45-4700
開催期間1月15日
アクセス近鉄「大和西大寺」駅南出口から徒歩約3分
ホームページhttp://saidaiji.or.jp/event-2/e01/

月ヶ瀬:月ヶ瀬梅林(つきがせばいりん)

月ヶ瀬の月ヶ瀬梅林

画像引用元:写真AC

月ヶ瀬は奈良県の北東端にあり、北は京都府、東は三重県に接しています。かつて月ヶ瀬村と呼ばれる地域でしたが、平成17年に奈良市に編入されました。奈良市の中心部からはバスで1時間程度です。

名張川に沿って咲き誇る月ヶ瀬の梅林は「月ヶ瀬梅渓」といわれ、大正11年には名勝地に指定されるなど、古くから梅の名所として親しまれてきました。月ヶ瀬は、梅の他にも大和茶の名産地でもあります。

月ヶ瀬梅林の概要

施設名・イベント名月ヶ瀬
住所奈良県奈良市月ヶ瀬長引21-8
電話番号月ヶ瀬観光協会:0743-92-0300
開催期間2月中旬〜3月下旬まで
アクセスJR「月ケ瀬口」駅からバスで30分月ケ瀬梅林行バス終点下車(観梅期のみ運行)
JR・近鉄奈良駅からバスで85分(奈良交通石打(月ヶ瀬)行きバス)
ホームページhttps://tsukigase-kanko.or.jp/

冬の奈良観光の穴場スポット・イベント:天理市・御杖村エリア

続いて、天理市・御杖村エリアの冬の観光の穴場スポットとイベントを紹介します。

  • 田井庄池公園(たいのしょういけこうえん):天理市光の祭典           
  • 三峰山(みうねやま):霧氷(むひょう)まつり     

田井庄池公園(たいのしょういけこうえん):天理市光の祭典

田井庄池公園の天理市光の祭典

画像引用元:天理市光の祭典2023

田井庄池公園は、JR・近鉄「天理」駅前の公園です。蒸気機関車の展示とロボットの遊具が目印です。

「天理市光の祭典」は、奈良県下最大級のイルミネーションです。公園の池の周囲を張り巡らせるように施された約30万球のイルミネーションが冬の夜空を彩ります。

光のトンネルなど幻想的な空間も演出されます。オープニングイベントでは、点灯式に始まり、コンサートなどのステージイベントや飲食店などの出店もされます。

田井庄池公園:天理市光の祭典の概要

施設名・イベント名田井庄池公園:天理市光の祭典
住所奈良県天理市田井庄町539
電話番号光の祭典実行委員会事務局(天理市商工会事務局内):0743-62-1945
開催期間2023年12月3日~2024年1月13日
アクセスJR・近鉄「天理」駅から徒歩約3分
ホームページhttps://tenshoko.com/hikari_2024.html

三峰山(みうねやま):霧氷(むひょう)まつり

三峰山の霧氷まつり

画像引用元:写真AC

三峰山は登山道も整備されているため、初心者にも優しい山とされています。ただし、雪山のため冬季に登山される方はアイゼンやスパイクシューズが必要です。

霧氷は氷の華とも呼ばれ、空気中の水分が木々に付着して、凍りつく現象をいいます。1月下旬から2月中旬までの土日祝には、みつえ青少年旅行村にて霧氷まつりが開催されます。

霧氷まつり(期間中の土日祝)の開催日には、近鉄榛原駅より直通バス「霧氷号」が便利です。車を持っていない方や運転に自信のない方は利用することをおすすめします。

霧氷まつりの概要

施設名・イベント名三峰山(みうねやま):霧氷まつり
住所宇陀郡御杖村大字神末
電話番号0745-95-3088 (みつえ青少年旅行村中央管理棟)
開催期間1月下旬から2月中旬
アクセス近鉄榛原駅から奈良交通バス「霧氷号」で約60分
ホームページhttp://mitsue-kanko.jp/

冬の奈良観光の穴場スポット・イベント:葛城市・御所市・五條市・吉野町エリア

続いて、葛城市・御所市・五條市・吉野町エリアの冬の観光の穴場スポットとイベントを紹介します。

  • 廣瀬大社:砂かけ祭           
  • 石光寺(せっこうじ):寒牡丹       
  • 吉祥草寺(きっしょうそうじ):茅原(ちはら)の大とんど               
  • 金峯山寺(きんぷせんじ):鬼火の祭典

廣瀬大社:砂かけ祭

廣瀬大社の砂かけ祭

画像引用元:廣瀬大社-砂かけ祭

砂かけ祭は日本書紀にも記載されており、1,300年以上の歴史があるお祭りです。正式名称は「お田植祭」ですが​​、砂をかけあう神事から「砂かけ祭」と呼ばれています。

砂をかけ合う神事は「庭上の儀」と呼ばれ、頭巾で顔を覆った田人役と牛役が田植えの所作をはじめます。所作が終わると砂を雨に見立てて、田人が一気に参拝者に砂をかけはじめるのです。

参拝者は砂を田人へ、かけ返すのが習わし、激しくかけ合うほど雨に恵まれ豊作になるとされています。1回5分程度で8回繰り返され、最終的には田人役や牛役がさらに増えてのかけ合いです。

砂かけが終わると早乙女役が田植えを始め、合図とともに参拝者が稲を奪い合います。稲には厄除けのご利益があり、取れた人は取れなかった人へ分け与えることで、福があがるとされています。

参加する際は、レインコート、マスク、ゴーグルが必須です。

砂かけ祭の概要

施設名・イベント名廣瀬大社:砂かけ祭
住所奈良県北葛城郡河合町川合99
電話番号0745-56-2065
開催期間2月11日
アクセスJR「法隆寺」駅より徒歩約30分
近鉄「池部」駅より徒歩約25分
ホームページhttps://hirosetaisya.p-kit.com/page0009.html

石光寺(せっこうじ):寒牡丹

石光寺の寒牡丹

画像引用元:写真AC

石光寺は、日本最古級の仏像の出土や29歳の若さで生きたまま極楽浄土へ旅立ったという「中将姫伝説」が残るお寺です。牡丹の花に藁の笠が被せられている写真などを見たことがあるのではないでしょうか?

これは11月から1月ごろに咲く寒牡丹です。寒牡丹(冬に咲く牡丹)と冬牡丹(春に咲く牡丹)は混同されがちなのですが、種類は別のものとされています。

石光寺では住職がしっかりと手入れをされているので、冬の時期になると人の手を介さず咲く寒牡丹を見ることができるでしょう。

石光寺の概要

施設名・イベント名石光寺
住所奈良県葛城市染野387
電話番号0745-48-2031
定休日なし
アクセス近鉄「二上神社口」駅から徒歩約15分
ホームページhttps://sekkouji.or.jp/

吉祥草寺(きっしょうそうじ):茅原(ちはら)の大とんど

吉祥草寺茅原の大とんど

画像引用元:写真AC

吉祥草寺は、修験道の開祖である役行者が誕生した地です。吉祥草寺は毎年1月14日に行われます。

とんどとは、門松や正月飾りで無病息災を祈る行事です。どんど焼き、左義長など、地域によって呼び名が変わります。吉祥草寺の大とんどで使用される大松明は、高さ6メートルあり奈良では一番大きいもので、全国的にも最大級の規模を誇ります。

茅原の大とんどの概要

施設名・イベント名吉祥草寺
住所奈良県御所市茅原279
電話番号0745-62-3472
開催期間1月14日
アクセスJR「玉手」駅から徒歩約10分
近鉄「御所」駅からバス「茅原」
ホームページhttps://en-chan.com/

金峯山寺(きんぷせんじ):鬼火の祭典

金峯山寺の鬼火の祭典

金峯山寺では、2月3日節分会「鬼火の祭典」が行われます。金峯山寺蔵王堂にて全国から追われた赤鬼・青鬼・黒鬼が現れます。蔵王堂内で暴れますが、お経と参拝者の豆まきによって降参。調伏された後は屋外にて、仏の道に入った喜びを伝える鬼の踊りが披露されます。

金峯山寺では全国でも珍しく、豆まきのかけ声は「福は内、鬼も内」です。また、吉野山では鬼火の祭典に合わせて、1月下旬より金峯山寺周辺でイベントが行われています。限定の御朱印や旅館や宿坊のプランもあり、山道には灯籠で道が灯されるなど幻想的な雰囲気を味わえるでしょう。

特に2月2日夜​​に開催される「鬼の宴」では、山道やお店に鬼が現れる特別な演出がされるので、宿泊される方はとても楽しく過ごすことができます。

鬼フェスの概要

施設名・イベント名吉野山:鬼火の祭典
住所奈良県吉野郡吉野町吉野山
電話番号0746-32-8371(金峯山寺)
0746-32-1007 (吉野山観光協会)
開催期間1月27日〜:吉野山御朱印巡り
2月2日:鬼の前夜祭・金峯山寺燈火
2月3日:金峯山寺節分会「鬼火の祭典」
アクセス近鉄「吉野」駅 ロープウェイ山上駅より徒歩約10分
ホームページhttps://www.kinpusen.or.jp/

冬の奈良観光の穴場スポット・イベント:川上村・天川村・十津川村エリア

最後に、川上村・天川村・十津川村エリアの冬の観光の穴場スポットとイベントを紹介します。

  • 川上村:入之波温泉 山鳩湯(しおのはおんせん やまばとゆ)           
  • 御船(みふね)の滝:氷爆(ひょうばく)  
  • スノーパーク洞川(どろがわ):スキー場  
  • 十津川村(とつかわむら):十津川温泉郷

川上村:入之波温泉 山鳩湯(しおのはおんせん やまばとゆ)

川上村の入之波温泉 山鳩湯

画像引用元:入之波温泉 山鳩湯

入之波と書いて「しおのは」と読む独特な名前の温泉です。入之波温泉は吉野山からさらに南東の川上村にあります。

吉野川の源流で水がとてもきれいです。川遊びや滝も多く、特に滝壺に虹がかかる蜻蛉(せいれい)の滝は美しさと見ごたえがあります。

入之波温泉の歴史は古く、平安時代より温泉地として開かれていましたが昭和になると大迫ダムの完成により、元々の入之波温泉は沈んでしまいました。ハトの谷と呼ばれる場所をボーリングしたところ、現在の場所に源泉を掘り当て山鳩湯が開業しました。

総杉丸太造りの大浴場とケヤキの切り株で造られた露天風呂には温泉成分が付着し、特徴的な浴槽となっています。ぬるめの温泉なのでゆっくりと時間をかけて入ることができます。宿泊はもちろん日帰りでも利用することができます。

施設名・イベント名入之波温泉 山鳩湯
住所奈良県吉野郡川上村入之波391
電話番号0746-54-0262
料金大人:900円
小学生以下:500円
営業時間日帰り温泉
10時~16時受付、17時閉店
定休日4月~10月末まで
・水曜日(祭日・連休・お盆は営業)

11月~3月末まで
・火曜日・水曜日(祭日・正月・連休は営業)
アクセス近鉄吉野線「大和上市」駅からバスで60分
ホームページhttps://yamabatoyu.co.jp/

御船(みふね)の滝:氷爆(ひょうばく)

御船の滝の氷爆

画像引用元:御船の滝 氷瀑 | 奈良県川上村

川上村には蜻蛉の滝と並ぶ、御船の滝があります。地名から「井氷鹿の滝」とも呼ばれます。冬には雪と氷で覆われた滝が氷瀑となって現れます。

冬場は道路凍結により、井氷鹿の里より先は車両通行止めとなります。御船の滝までは徒歩約1時間です。滝が凍るほどの寒さなので、自家用車で来られる方はくれぐれも運転に注意してください。

施設名・イベント名 御船の滝:氷爆
住所吉野郡川上村井光
電話番号0746-52-0111(川上村観光協会)
定休日なし
アクセスバス:近鉄「大和上市」駅より「湯盛温泉杉の湯」行終点乗換、「武木」下車 徒歩約120分
車:冬期は井氷鹿(いひか)の里から先は通行止め
ホームページhttps://www.vill.kawakami.nara.jp/kanko/photo_album/2021011200010/

スノーパーク洞川(どろがわ):スキー場

スノーパーク洞川スキー場

画像引用元:​​スノーパーク洞川

奈良県にスキー場があるのをご存知でしょうか?こぢんまりとしたゲレンデは雪質も良く、家族でのそり遊びや初心者が楽しめるコースとなっています。

スノーパーク洞川にはリフトも設置されていますが、スキー場で良くある座るタイプではありません。設置されているリフトはロープにハンドルのようなものが付いた「ロープトゥ」と呼ばれるタイプです。

薪ストーブが設置された昭和の趣が感じられるロッジもあります。知る人ぞ知るスポットといえるのではないでしょうか。

施設名・イベント名スノーパーク洞川
住所吉野郡天川村洞川678-220
電話番号0747-64-0353(洞川財産区)
もしくは
大峯山洞川温泉観光案内所:0747-64-0333(木曜定休)
天川村総合案内所:0747-63-0999(水曜定休)
料金​​大人(中学生以上)
入場料:1,200円
リフト料金:1,500円(平日稼働なし)
小人(4歳~小学生)
入場料:600円
リフト料金:1,000円
営業時間8:00~16:00
定休日積雪状況によっての営業となりますので事前にお問い合わせ ください
アクセス和歌山線「吉野口駅」から近鉄吉野線「下市口駅」~「洞川温泉行」の奈良交通バス約1時間30分「終点」~車約10分
ホームページhttp://www4.kcn.ne.jp/~zaisanku/spd.htm

 

十津川村(とつかわむら):十津川温泉郷

十津川村の十津川温泉郷

画像引用元:十津川村

十津川村は美しい秘境とも呼ばれ、手つかずの自然を堪能することができます。関西でも有数の星がきれいに見られる場所です。

十津川村は自然だけではなく、豊富な湯量をもつ温泉があるのをご存知でしょうか?湯泉地(とうせんじ)・十津川(とつかわ)・上湯(かみゆ)の3湯で構成されており、泉質は美肌の湯。

村の温泉施設すべてが、「お湯の循環、再利用を一切せず、沸かさず、塩素消毒をせず、薄めず」といった、源泉かけ流し宣言をしています。温泉好きにはたまらない源泉かけ流しが全施設で楽しめるのが十津川温泉郷の特徴です

十津川村に宿泊する方は、無料の周遊バスを利用できます。日本屈指の最強パワースポット「玉置神社(たまきじんじゃ)」や「瀞峡(どろきょう)」も周遊してくれるので、ぜひ訪れてみることをおすすめします。

施設名・イベント名十津川村:十津川温泉郷
住所奈良県吉野郡十津川村平谷ほか
電話番号0746-62-0004(十津川村役場企画観光課)
定休日各施設により異なる
アクセス近鉄「大和八木」駅よりバスで約3時間
ホームページhttps://www.vill.totsukawa.lg.jp/

まとめ

奈良には冬でも楽しめる穴場の観光スポットが数多くあります。寺社仏閣の行事や温泉など、ゆっくりと過ごせる場所やイベントが多いのも奈良の特徴かもしれません。日頃の喧噪を忘れて、冬の奈良で過ごしてみるのはいかがでしょうか?

目次