「ゆっくりと御所を観光したい」
「初めて訪れる御所市の魅力を事前に知りたい」
この記事は、そんな方に向けて書きました。
わたしたち株式会社narrative(ナラティブ)は奈良県内で「文化財をまもる、いかす」をコンセプトに宿泊事業や観光事業をしております。
この記事では、奈良県御所市周辺にあるおすすめの観光スポットを10か所、厳選してご紹介いたします。
また、奈良の土地や歴史をさらに体感したい方には、私たちが運営する宿泊施設もおすすめです。
ぜひご一読頂き、あなたの素敵な旅の一助となれば幸いです。
奈良県御所市の魅力を紹介
江戸時代の地図「検地絵図」がいまでも使えるほどの歴史の深い御所市。
御所まちは、江戸初期の街並みと、郷愁を感じる昭和の香りを色濃く残します。
是非、御所ならではの昔ながらの日本らしさを堪能してください。
また、御所を起点にして、五世紀の大和政権を担っていたとされる葛城氏の本拠地であった葛城の道を探索してみてはいかがでしょうか。
奈良県御所市の観光はこんな方におすすめ
この記事の観光スポットは、「ローカリティ」を堪能したい方々のために書きました。
ローカリティというのは、わたしたちnarrative(ナラティブ)の言葉で、特定の地域に属しているように、暮らしているように感じることを意味します。
土地の歴史やお料理に親しむことであり、地元の人々との会話であり、帰るときに郷愁を感じる旅行体験でもあります。
「その土地を知っている。その人々が分かる。そこにまた行きたい。」心の何処かに、一生ものとなる御所。あなたが御所から帰る時に、ローカリティのお陰で、そんな郷愁を感じてほしいという感じで、御所にある素敵な場所を選びました。
御所市の観光スポット1:恵比寿神社
御所は、御所村という集落の時代から、城下町である御所町、そして現在の御所市まで歴史が深く、今でも五感で感じられる町です。
御所村時代には、村人たちが「恵比寿神社」を建てました。
そして、城下町の時、商売が集中していましたが、18世紀の「御所流れ」で多くの家が流されてしまった御所町を立て直すために「大和絣」を創業したといわれています。
そのため、江戸時代から現代まで、商売繁盛の神である恵比寿を祀る恵比寿神社はとても有名であり、地元の人々も時折お参りに訪れます。
御所市を訪れる際には、ぜひ御所に欠かせない恵比寿神社を参拝してみてください。
観光地名 | 恵比寿神社 |
所在地 | 〒639-2212 奈良県御所市 |
アクセス | JR御所駅から徒歩2分 |
営業時間 | 24時間 |
定休日 | 不定休 |
公式サイト | http://www.city.gose.nara.jp/kankou/0000001386.html |
御所市の観光スポット2:高札場
御所駅から歩いて行くと、必ず目に入るのが「高札場」です。
この高札場は、江戸時代には幕府の重要な法令を掲示する場所として使われていました。
数年前に復元され、現在も定期的に札が掲げられています。
また、高札場は「遠見遮断」という曲がりくねった道に位置しています。これは、外敵から攻められた場合に、町中が見えづらくなるように設計されたものです。
しかしその道は十分ではないため、南北東西に「四地蔵」が配置されました。このうちの一つは高札場の近くにあります。
是非、御所まちのシンボルである高札場を御所への旅の入口として訪れてみてください。
観光地名 | 高札場 |
所在地 | 〒639-2215 奈良県御所市西町1112 |
アクセス | JR御所駅から徒歩で1分 |
御所市の観光スポット3:鴨都波神社
「鴨都波神社」は樹齢400年のご神木をはじめ、自然に恵まれた神社です。
地元の人々には「鴨の宮」と親しまれており、延喜式内に明神大社の一社として記されています。鴨氏の氏神を祀る神社であり、全国的にある鴨社の源流の一つとされています。
現在、御所の名物である「大和鴨」を御所の料理店で味わえ、その神社と鴨氏とのゆかりがあると言われています。
夏と秋には、町内各所から数十本の提灯、「ススキ提灯」が奉納され、奈良の無形文化財に指定されています。
この神社を参拝し、心を落ち着けることで、御所まちの雰囲気を満喫できるでしょう。
観光地名 | 鴨都波神社 |
所在地 | 〒639-2271 奈良県御所市宮前町514番地 |
アクセス | JR御所駅から徒歩3分 |
営業時間 | 24時間 |
定休日 | 不定休 |
公式サイト | https://www.kamotsuba.com/ |
御所市の観光スポット4:吉祥草寺
古代、修験道の開祖である「役行者」(えんのぎょうじゃ)の生まれ故郷であるとされる「吉祥草寺」は、彼が創建したと伝えられています。
本堂は火災などにより焼失したことがあるものの、現在は平安時代から鎌倉時代にかけての貴重な木彫像を収蔵しています。
毎年1月14日には「茅原のとんど」という祭りが行われ、県指定無形民俗文化財に指定されているだけでなく、大和地方にある数多くの「とんど祭り」の中でも最大規模のものです。
また、役行者が薬の元祖とされる「陀羅尼助」(だらにすけ)を開発したと言われており、その発祥の地を示す碑も建立されています。
役行者との深い関わりがあることから、吉祥草寺は御所をはじめとして、日本全国においても役割を果たしました。
観光地名 | 吉祥草寺 |
所在地 | 〒639-2241 奈良県御所市茅原279 |
アクセス | JR御所駅から徒歩20分 |
営業時間 | 9:00~17:00 |
定休日 | 不定休 |
公式サイト | http://www.en-chan.com/ |
御所市の観光スポット5:九品寺(くほんじ)
「九品寺」は、御所の南西部に位置するお寺で、行基という僧が開いたとされています。
行基は、奈良の歴史に深く関わるお坊さんであり、近鉄奈良駅の出口には彼の立像が建てられています。
彼は東大寺大仏殿建立の立役者として有名で、聖武天皇によって大仏造営のメリットを国民に説明するために任命され、民衆救済のために働いたり布教活動を行ったりしました。
九品寺には、天下泰平という雰囲気が漂っており、それは美しい草花たちが彩りを添えているためです。
濃い緑の中から、黄色や赤、桃色といった派手な色合いのお花が咲き誇り、小さな池を囲む黄色い花々が優雅に水面に映ります。
また、南北朝時代に作られたとされる神秘的な「千体石仏」が並び、その姿は幻想的です。石段を登りながら、苔に覆われたこのお寺で、美しい景色を心静かに堪能しましょう。
観光地名 | 九品寺 |
所在地 | 〒639-2313 奈良県御所市楢原1188 |
アクセス | JR御所駅から車で9分・徒歩40分 |
営業時間 | 9:00~16:00 |
定休日 | 不定休 |
公式サイト | http://www.city.gose.nara.jp/kankou/0000001416.html |
番外編:「GOSE SENTO HOTEL」のご紹介
観光地ではありませんが、私たちが手がける宿泊施設「GOSE SENTO HOTEL」もご紹介致します。
「GOSE SENTO HOTEL」は、奈良県御所市に2022年秋に開業したばかりの泊・食・湯分離の分散型ホテルです。
ご宿泊施設の「RITA御所まち」「宿チャリンコ」、御所市現地の食事を楽しめる「洋食屋ケムリ」、昭和レトロな銭湯を改修した「御所宝湯」の4つの施設がございます。
「御所宝湯」では男女別の昭和のおしゃれな味わいのある浴室を活かしつつ、フィンランド式の本格的なサウナや澄み渡る青空や夜空を眺めながら入る露天風呂、外気浴を楽しむととのいスペースをご用意しております。
少し歩いたところには「洋食屋ケムリ」が佇み、大和の伝統野菜をはじめとした御所の名産品をたっぷりと味わうことができます。
ぜひ一度足を運び、一風変わったステキな宿泊体験にご利用いただけますと幸いです。
御所市の観光スポット6:葛城の道
「葛城の道」は、日本の原型とされる5世紀の大和政権を握っていた葛城氏との深いつながりを持ち、その部族の本拠地でした。
古事記に登場する神々の家である高天原を探索することは、一生に一度の経験でしょう。
「九品寺」も葛城の道にあり、数多くの神社仏閣や「祈りの滝」など、自然に恵まれた場所が点在しています。この道を歩けば、大自然と山々を探索できます。
さらに、葛城の道の出発点である葛城天神社に向かう際には、葛城山ロープウェイを利用して盆地の美しい景色や空高く聳える緑を堪能できます。
特に葛城山のツツジは美しいので、見ごろの時期(5月ごろ)に訪れてみることをおすすめします。
観光地名 | 葛城の道 |
所在地 | 〒639-2312 奈良県御所市櫛羅(出発地となる葛城天神社) |
アクセス | 御所駅から葛城天神社、車で10分 バスで25分+ロープウェイ10分 |
公式サイト | https://www.city.gose.nara.jp/kankou/0000001555.html |
御所市の観光スポット7:円照寺
「円照寺」を中心に形成された東御所は、「大和五ケ所御坊」の一つであり、天文年間(1532年〜1555年)に建立されたとされています。
境内には、時代とともに建て替えられた本堂はもちろん、対面所、正門、鐘楼、太鼓楼も配置されており、これらは浄土真宗御坊時代の典型的な伽藍であると言われています。
また、平成時代に屋根が修理された際に取り外された瓦が展示されており、「鬼瓦」と呼ばれる特徴的なもので、鬼の顔がついていて修理前の大きさは3メートル以上あったとされています。
商売が栄えた時代の御所、すなわち寺内町であった東御所の土地柄を知るためには、必ず訪れてほしいスポットです。
観光地名 | 円照寺 |
所在地 | 〒639-2238 奈良県御所市大橋通り2丁目 東向町1490 |
アクセス | JR御所駅から徒歩で15分 |
公式サイト | http://www.city.gose.nara.jp/kankou/0000001401.html |
御所市の観光スポット8:かもきみの湯
「かもきみの湯」は御所市内の温泉施設です。
山々の優美な景色を楽しみながら、清らかな露天風呂でリフレッシュすることができますが、温泉の魅力はさまざまな種類のお風呂にあります。
泡風呂や寝湯、サウナもあり、貸切風呂にはサウナやテレビが備えられています。また、檜舞台風呂や打たせ風呂もあります。
さらに、地元の食材を使用した美味しい料理を提供している「つるかめ」というレストランでは、かもきみならではのお膳や焼肉、とんかつなど、さまざまな料理を楽しむことができます。
葛城の散策や御所の観光で疲れたら、ぜひ「かもきみの湯」でリラックスしてください。
観光地名 | かもきみの湯 |
所在地 | 〒639-2264 奈良県御所市五百家333 |
アクセス | JR御所駅からバスで20分・車で15分 |
営業時間 | 10:00~23:00 |
定休日 | 不定休 |
公式サイト | http://www.kamokiminoyu.net/ |
御所市の観光スポット9:三光丸クスリ資料館
大和には、古事記に記されている推古天皇の「くすりがり」が行われたり、薬草を使っていた役行者がいたり、大和の寺院で薬の製造が行われていたりと、薬に関する歴史があります。
古くから大和と御所は薬の発展に深く関わっており、現在でも全国で活躍する「三光丸クスリ」も御所市で生まれたそうです。
今では、御所にある三光丸クスリ資料館で、大和独自の薬の歴史を学んだり、薬づくりの道具に触れたり、薬づくりの体験ができます。
このような体験を通じて、薬が当たり前に存在するわけではなく、祖先が何度も試行錯誤を繰り返して薬を作り上げたことを理解することができるでしょう。
観光地名 | 三光丸クスリ資料館 |
所在地 | 〒639-2245 奈良県御所市今住700-1 |
アクセス | JR御所駅から電車や車で15分 |
営業時間 | 9:00~16:00 |
定休日 | 土日 |
公式サイト | https://www.sankogan.co.jp/kusuri-museum/ |
御所市の観光スポット10:八三一
御所の駅から近く、昔ながらの商店街にある典型的な御所の居酒屋、「八三一」をご紹介します。
優しい間接照明に照らされ、夕方には本当に落ち着ける場所です。
美味しい肉じゃがや竹輪の入ったおでん、マヨネーズとかつおぶしの振りかけが乗ったオニオン、御所ならではの鴨肉、そしてお茶と漬物。
地元の料理は本当に美味しいので、地元のお酒との組み合わせもおすすめです。
特に、奈良の代表的な日本酒でありながら御所で作られる日本酒、「風の森」は、創業享保4年(1719年)の「油長酒造」の銘柄で、八三一でも楽しむことができます。
観光地名 | 八三一 |
所在地 | 〒639-2303 奈良県御所市末広町 |
アクセス | JR御所駅から徒歩2分 |
営業時間 | 17:00~23:00 |
定休日 | 火・水 |
まとめ
この記事では、奈良県御所市とその周辺にあるおすすめの観光スポットをご紹介しました。
どこか1箇所でも、実際にいってみたいと思える場所があれば幸いです。
歴史をも、ローカリティをも堪能できる御所市。地元の人々が日常的に過ごす環境を体験することができるため、本格的な「地元の生活」を体感することができます。
少しでも奈良の魅力を伝えることができたなら嬉しいです。