奈良といえば、真っ先に東大寺の大仏さまや奈良公園の鹿を思い浮かべることでしょう。学生時代の遠足や修学旅行で訪れた方も多いのではないでしょうか?
今回は、それ以来訪れたことがない、関西に住んでいるけどあまり来たことがないという方でも十分に満喫できる奈良の観光日帰りモデルコースを紹介します。
- 9:30:近鉄奈良駅出発
- 9:40:興福寺
- 11:30:ならまち散策
- 13:30:浮見堂
- 13:40:春日大社
- 15:00:東大寺
- 16:30:二月堂
- 18:00:近鉄奈良駅・もしくはJR奈良駅
9:30:近鉄奈良駅出発
画像引用元:写真AC
奈良観光のスタートは、近鉄奈良駅をおすすめします。JR奈良駅と比べると観光名所へのアクセスがとても近いからです。繁華街もすぐなので、飲食店などが充実しています。
2番出口をあがると、大屋根がある広場に出ます。奈良時代の僧侶「行基」の像が立っていることから「行基広場」と呼ばれています。
ここは奈良の待ち合わせスポットとして有名です。大阪難波駅、京都駅ともに近鉄奈良駅までは電車で約40分で到着します。
9:40:興福寺
画像引用元:写真AC
まずは、五重塔が目を引く興福寺に立ち寄ってみましょう。興福寺といえば「阿修羅像」です。
時間がなくとも国宝の「阿修羅(あしゅら)像」だけは絶対に見て帰ってください。近鉄奈良駅からは近い場所に位置しています。
朱塗りの大きな建物や境内も広く、奈良に来た印象を強く受けるのではないでしょうか?歴史も古く京都府にあった「山階寺(やましなでら)」が奈良県橿原市に移転し「厩坂寺(うまやさかでら)」と名前を変え、西暦710年の平城京遷都とともに現在の場所で法相宗の総本山「興福寺」となりました。
藤原氏の氏寺として栄え、春日大社と一体化するなど、一時期は大和国(やまとのくに)を治めるほどの力を持った寺院でした。
施設名 | 興福寺 |
住所 | 奈良市登大路町48番地 |
電話番号 | 0742-22-7755 |
拝観時間 | 9:00~17:00(入堂、16:45まで) |
定休日 | 年中無休 |
アクセス | 近鉄奈良駅から徒歩約10分 |
ホームページ | https://www.kohfukuji.com/ |
国宝館
画像引用元:写真AC
国宝館は、興福寺を訪れたのであれば、絶対に立ち寄って欲しいスポットです。国宝の阿修羅像をはじめ、高さ5メートル以上もある木造千手観音立像など、教科書で見たことがある多くの仏像などが展示されています。
過去に東京国立博物館で阿修羅展が催された際には、連日1時間待ちになるほどの人気がありました。阿修羅像以外にも様々な仏像等が展示されているので、お気に入りの仏像が見つかるかもしれません。
ぜひショップも訪れてみてください。阿修羅グッズをはじめ、ここでしか手に入れることのできないレアなグッズもありますので、仏像等に興味がない人も楽しめるのではないでしょうか。
拝観時間 | 9:00~17:00(受付終了16:45)年中無休 |
拝観料 | 大人:700円 高校・中学生:600円 小学生:300円 その他団体、身障割引あり |
東金堂
画像引用元:写真AC
東金堂は、元正太上天皇の病気全快を願って建立されたお堂です。薬師如来坐像(やくしにょらいざぞう)、日光菩薩や月光菩薩といった病気平癒に関連した仏像が安置されています。
拝観時間 | 9:00~17:00(受付終了16:45)年中無休 |
拝観料 | 大人:300円 高校・中学生:200円 小学生:100円 その他団体、身障割引あり |
中金堂
画像引用元:写真AC
中金堂は、興福寺の総本堂にあたるお堂です。仮金堂として存在していましたが、調査ののち2018年(平成30年)に創建当時の様式で再建されました。中金堂には、仏像が安置されています。
拝観時間 | 9:00~17:00(受付終了16:45)年中無休 |
拝観料 | 大人:500円 高校・中学生:300円 小学生:100円 その他団体、身障割引あり |
五重塔
画像引用元:写真AC
五重塔は、高さは50.8m、興福寺の五重塔は近代建築を含めて、奈良県内で一番高い建物です。木造建築の五重塔としては京都の東寺の五重塔に次ぐ、日本で2番目の高さとなっています。
五重塔は5回の焼失と再建をされた歴史を持ちます。普段は中に入ることができません。
※2031年3月まで保存修理工事を行っているため、しばらく外観を見ることができなくなっています。
北円堂
画像引用元:写真AC
北円堂は、興福寺で現存する最古のお堂です。八角円と特徴的な形をしているので、すぐ目につくと思います。
安置されている木心乾漆四天王立は動きがあってとてもユニークな仏像です。春と秋に一定期間だけ公開されているので訪れた際に開いていれば、ぜひとも見学してください。
南円堂
画像引用元:写真AC
北円堂は、西国三十三所観音巡礼の9番札所です。悩み苦しむ衆生を救う木造不空羂索観音菩薩坐像(ふくうけんさくかんのんぼさつざぞう)が安置されています。毎年10月17日のみ公開されます。
三重塔
画像引用元:写真AC
実は、三重塔もあります。南円堂の後ろの少し下がった場所にある、見逃しがちなスポットです。三重塔は興福寺最古の建物の一つなので要注目です。
弁財天が安置されており、毎年7月7日に御開帳があります。高さは低いながらも美しく感じられると思います。こちらで写真を撮るのもおすすめです。
中谷堂
画像引用元:写真AC
中谷堂は、高速餅つきで有名なお店です。近鉄奈良駅すぐの商店街を抜けた先、猿沢池の西側にお店はあります。
決してパフォーマンスでやっているわけではなく、高速で餅をつくことでやわらかく、こしのある美味しいお餅が提供できるとのことです。
高速餅つきの時間帯は決まっていませんが、店頭でたずねれば「そろそろ、はじめます」といった情報は教えてくださるようです。行列ができている場合もありますが、ぜひ名物のよもぎ餅を食べてみてください。
施設名 | 中谷堂 |
住所 | 奈良市登大路町48番地 |
電話番号 | 0742-23-0141 |
営業時間 | 10:00~19:00 |
定休日 | 不定休 |
アクセス | 近鉄奈良駅から徒歩約5分 |
ホームページ | http://www.nakatanidou.jp/ |
11:30:ならまち散策
画像引用元:写真AC
ならまちは猿沢の池から南に行くと、元興寺というお寺があります。元興寺を中心にできたのが「ならまち」です。幕末から昭和初期にかけての伝統的な町家が建ち並ぶエリアとなっています。
町家の良さをそのまま活かしたカフェや雑貨屋も多くあり、若い人たちも多く訪れる人気のエリアです。ならまちを訪れた際には、ぜひ立ち寄っていただきたいスポットをご紹介します。
猿沢池
興福寺から南側へ降りてくると見えてくるのが猿沢の池です。猿沢池は西暦749年に造られた人工の池です。
猿沢池畔には采女(うねめ)神社があります。普段は閉められており、毎年仲秋の名月の日(旧暦8月15日)に行われる采女祭の日のみ参拝ができるのです。
采女(うねめ)とは天皇に仕える女官のことです。奈良時代に天皇の寵愛が薄れたことを悲しみ、入水した采女の霊を慰めるために建立したのが、采女神社といわれています。
また、猿沢池には七不思議があります。「澄まず、濁らず、出ず、入らず、蛙はわかず、藻は生えず、魚が七分に水三分」
猿沢池の水は、決して澄むことなくまたひどく濁ることもない。水が流入する川はなくまた流出する川もないのに、常に一定の水量を保っている。
亀はたくさんいるが、なぜか蛙はいない。なぜか藻も生えない。
毎年多くの魚が放たれているので増える一方であるにもかかわらず、魚であふれる様子がない。水より魚の方が多くてもおかしくないような池。
引用元: 猿沢池 – Wikipedia
そこまで大きな池ではありませんが、さまざまな伝説が残っており、とても興味深いスポットです。最近ではスターバックスコーヒーもオープンし、おしゃれなスポットとしても注目されています。
鹿猿狐 (しかさるきつね)ビルヂング
画像引用元:鹿猿狐ビルヂング
鹿猿狐 ビルヂングは、奈良に新しい集いの場をということで、中川政七商店の創業の地に2021年にオープンした3階建ての施設です。生活雑貨の「中川政七商店 奈良本店」、スペシャルティ・コーヒー専門店「猿田彦珈琲」、すき焼き店「㐂つね」の3店舗が営業しています。
中川政七商店のロゴである「鹿」、猿田彦珈琲の頭文字の「猿」、㐂つねの頭文字の「狐」をそれぞれ取ってユニークな建物の名前としています。
1階はそれぞれのお店があり、2階は中川政七商店の商品約3000点が並ぶ店舗となっています。洗練された暮らしの道具が手に入ります。
奈良は靴下の生産量が一位です。中川政七商店の靴下は履き心地も良く、しっかりとした縫製がされているのでおみやげ、自宅用ともにおすすめです。
3階には「JIRIN」と名付けられたコワーキングスペースがあります。町家の外観は周りの景観にマッチしながらも、中は新しく心地よい施設となっています。ぜひ立ち寄ってほしいスポットです。
施設名 | 鹿猿狐ビルヂング |
住所 | 奈良県奈良市元林院町22 |
電話番号 | 0742-23-0141 |
営業時間 | 中川政七商店:10:00~19:00 猿田彦珈琲:9:00~19:00(LO18:30) きつね:11:00~15:00(LO 14:00) 茶論:10:00~19:00(LO 18:30) JIRIN:9: 00〜21:00 |
定休日 | 店舗により異なります。 |
アクセス | 近鉄奈良駅から徒歩約7分 |
ホームページ | https://www.nakagawa-masashichi.jp/shop/pages/shikasarukitsune.aspx |
そうめん処スルスル(ランチ)
画像引用元:そうめん処スルスル
ランチは、「そうめん処スルスル」を紹介します。席数16席(お座敷12席、カウンター4席)となっています。
奈良といえば桜井市の三輪そうめんが有名です。町家でいただけるフレンチ出身のシェフが作るアレンジそうめんは絶品です。鯛だしそうめん、鯛だしクリームそうめん、鯛だしトマトそうめんといったメニューがあります。おなかいっぱい食べたい方は鯛めしのセットもあります。
ならまちにはカフェも含めてたくさん素敵なお店があるので、自分のお気に入りのお店を見つけてみましょう。
施設名 | そうめん処スルスル |
住所 | 奈良市元興寺町19 |
電話番号 | 0742-23-6435 |
営業時間 | 平日:11:30~15:30(L.O14:30) 土日祝:11:00~15:30(L.O14:30) ※出汁がなくなり次第Close ※土日祝は予約優先、平日は来店順にご案内 |
定休日 | 月曜日・火曜日+不定休 ※臨時休業あり |
アクセス | 近鉄奈良駅から徒歩約15分 |
ホームページ | https://surusuru.shop-pro.jp/ |
元興寺
画像引用元:写真AC
元興寺は、ならまちにある世界遺産のお寺です。鬼にまつわる逸話を持つお寺でもあります。飛鳥寺(明日香村)の前身であった法興寺から平城京遷都に伴って、新築移転された歴史のあるお寺です。
法興寺は日本最初の伽藍(がらん)を備えた寺院とされ、日本仏教のルーツといえます。伽藍とは本堂の他に敷地内に塔や金堂などを備えた僧侶が集まって修行や暮らす場所を指します。
伽藍を備えた寺院といえば、今回一番初めに訪れた「興福寺」を思い浮かべていただければわかりやすいと思います。また、現在のならまち一帯は元興寺の境内だったとされています。とても大きく重要な寺院だったことがわかります。
ならまちを散策しているとおしゃれなお店に気を取られがちですが、古代に思いを馳せながら立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
施設名 | 元興寺 |
住所 | 奈良市中院町11番地 |
電話番号 | 0742-23-1377 |
拝観時間 | 9:00~17:00(受付16:30まで) |
拝観料 | 大人:500円 大学生:500円 高校生:300円 中学生:300円 小学生:100円 |
定休日 | 年中無休 |
アクセス | 近鉄奈良駅から徒歩約15分 |
ホームページ | https://www.kohfukuji.com/ |
ならまちの庚申堂
画像引用元:写真AC
ならまちの庚申堂には、庚申さんこと青面(しょうめん)金剛像が祀られています。ならまちの家々では、庚申さんの使いである猿を象った魔除けのお守りを見ることができます。
災いを代わりに受けてくれることから、「身代わり申」といわれています。また、背中に願い事を書くと願いが叶うとされています。岐阜県の飛騨地方にも赤い猿をかたどった「さるぼぼ」というよく似たものがありますが、庚申のお守りとはまた別のようです。
庚申信仰とは中国道教から伝わった信仰で60日もしくは60年に一度、巡ってくる庚申(かのえさる)の日に営まれる信仰行事のことです。人の体内にいる三尸(さんし)という三匹の虫が、庚申の夜に人が眠っているすきに天に昇り、天帝(閻魔大王)にその人の罪を告げる。
罪を知った天帝はその人を早死にさせるという言い伝えがあります。そのため人々は虫を逃すまいと和歌を詠んだり、管弦を演奏したりして徹夜するというものです。庚申堂の屋根にはかわいい三猿の像が掲げられています。
施設名 | 庚申堂 |
住所 | 奈良市西新屋町 |
電話番号 | 0742-27-2223 |
定休日 | 年中無休 |
アクセス | 近鉄奈良駅から徒歩約15分 |
ならまち格子の家
画像引用元:写真AC
ならまち格子の家は、かつてならまちに多く存在した「奈良町家」をモデルに新築したのが、格子の家です。そのため、奥の蔵以外は隅々まで見ることができます。
建物は2階建てとなっており「みせの間」、「中の間」、「箱階段(階段に収納スペースがある)」、「奥の間」、天井が高い吹き抜けのような「通り庭」があります。
トリップアドバイザーでも評価が高く海外からのお客様からの人気も高い施設となっています。無料で休憩や見学することができますので、ならまち散策の際はぜひ訪れてみてください。
施設名 | 奈良市ならまち格子の家 |
住所 | 奈良市元興寺町44番地 |
電話番号 | 0742-23-4820 |
営業時間 | 9:00~17:00 |
定休日 | 月曜日(その日が休日の時はその翌日) 休日の翌日(その日が日曜日、土曜日及び休日に当たるときを除く) 年末年始(12月26日~1月5日) |
アクセス | 近鉄奈良駅から徒歩約20分 |
奈良町資料館
画像引用元:写真AC
奈良町資料館は、無料の私設資料館です。仏像や古美術品が展示されています。旧元興寺の本堂があった場所にあります。軒に「身代わり申」がかけられているので、すぐにわかるのではないかと思います。身代わり申などのおみやげも販売しています。
施設名 | 奈良町資料館 |
住所 | 奈良市西新屋町14-3 |
電話番号 | 0742-22-5509 |
営業時間 | 9:00~16:00 |
定休日 | (祝日を除く)火・水・木曜日 |
アクセス | 近鉄奈良駅から徒歩約15分 |
ホームページ | https://naramachi.co.jp/guide/ |
13:30:浮見堂
画像引用元:写真AC
ならまちを十分に散策したら、春日大社へ向かってみましょう。その途中にある鷺池に浮かぶ風光明媚なお堂が浮見堂です。
浮見堂は、檜皮葺(ひわだぶき)の六角形の屋根が特徴的です。浮見堂が建てられたのは1916年(大正5年)と実はそう古くはありません。
貸ボート屋さんもありますので、水辺から浮見堂を楽しむことも可能です。近くには水洞門(水琴窟)があり、素敵な音色に癒やされるでしょう。
夜間はライトアップされるなど、朝・昼・晩、また季節によって見せる姿が変わるため、知る人ぞ知る人気のスポットです。
アクセス | 春日大社表参道より徒歩5分 |
13:40:春日大社
画像引用元:春日大社
浮見堂から脇道を抜けると、春日大社の境内。心地よい森林の参道では、鹿たちがお出迎えしてくれます。案内板や矢印もあるので、春日大社の本殿までもすぐにわかると思います。
春日大社は、全国にある春日神社の総本山です。平城京の守護と国民の繁栄を願うために造営されました。
祭神は、
- 茨城県の鹿島神宮から武甕槌命(たけみかづちのみこと)
- 千葉県の香取神宮から経津主命(ふつぬしのみこと)
- 大阪府の枚岡神社から天児屋根命(あめのこやねのみこと)
- 春日大社の背後にある御蓋山(みかさやま)から姫大神(ひめのおおかみ)
の四神によって構成されています。
また、主祭神である武甕槌命(たけみかづちのかみ)が白鹿に乗ってきたとされることから、春日大社では鹿を神の使いとして保護してきました。本殿の中で鹿を見かけることがありますが、春日大社では日常のことなので驚かないでくださいね。
施設名 | 春日大社 |
住所 | 奈良市春日野町160 |
電話番号 | 0742-22-7788 |
拝観時間 | ホームページをご確認ください |
定休日 | ホームページをご確認ください |
アクセス | 近鉄奈良駅から徒歩約25分 |
ホームページ | https://www.kasugataisha.or.jp/ |
※ペット同伴での参拝ができないので注意。
春日荷茶屋(休憩スポット)
画像引用元:春日荷茶屋
春日荷茶屋(かすがにないぢゃや)は、とても風情のある建物で春日大社の参道にあります。このあたりで一服してみてはいかがでしょうか?
毎月具が替わる「万葉粥」、「柿の葉寿司」といった軽食や「くず餅」、「柿けーきセット」などのスイーツも楽しめます。隣りには「万葉集」ゆかりの植物がみられる「萬葉植物園」があります。
施設名 | 春日荷茶屋 |
住所 | 奈良市春日野町160 |
電話番号 | 0742-27-2718 |
営業時間 | 10:30~16:30(LO16:00まで) |
定休日 | 月によって異なります。 |
アクセス | 近鉄奈良駅から徒歩約25分 |
ホームページ | https://www.kasugataisha.or.jp/ninaijyaya/ |
春日大社国宝殿
画像引用元:写真AC
参道を歩いていると開けた場所にモダンな建物が見えてきます。春日大社の国宝殿です。
中には、春日大社の宝物が収められています。赤糸威鎧や舞楽演奏に使用される太鼓や神様に捧げられる珍しい宝物を見ることができます。カフェ・ショップ 鹿音も併設されていますので、ぜひ立ち寄ってみてください。
施設名 | 春日大社国宝殿 |
開館時間 | 10:00~17:00(入館は16:30まで) |
拝観料 | 一般500円:大学生 高校生:300円 中学生・小学生:200円 団体割あり |
アクセス | 近鉄奈良駅から徒歩約25分 |
ホームページ | https://www.kasugataisha.or.jp/museum/ |
夫婦大國社
画像引用元:夫婦大國社
夫婦大國社は、日本で唯一大國主命と須勢理姫命の夫婦をお祀りした全国的にも珍しい神社です。夫婦円満、家内安全、縁結びのご利益があります。
須勢理姫がしゃもじを持っていることから、しゃもじに願いを込めて奉納する習慣があります。最近では、ハート型の絵馬に縁結びのお願いをされる方も多いです。
15:00:東大寺
画像引用元:写真AC
東大寺は、奈良観光に欠かせないスポットです。奈良の大仏さまが安置されているのが東大寺です。周りにはみやげ物屋や飲食店も多く集まっています。
国内外多くの方が訪れるため、混雑しています。また、大仏殿周辺が東大寺と思われがちですが、東大寺の施設は奈良公園内に点在しています。
春日大社からは芝生の上をのんびりと歩きながら、向かってみてはいかがでしょうか。東大寺周辺にも鹿がいっぱいいます。きれいな石畳と南大門などの文化財をバックに奈良らしい写真を撮ることができます。
施設名 | 東大寺 |
所在地 | 奈良市雑司町406-1 |
アクセス | 近鉄奈良駅から徒歩約20分 |
電話番号 | 0742-22-5511 |
ホームページ | https://www.todaiji.or.jp/information/haikan/ |
南大門
画像引用元:写真AC
南大門は、大仏殿の手前にあるので必ず通ります。そのまますぐに通り過ぎず、ぜひ門の両隣を注目してください。
口を大きく開けた「阿(あ)形」と口をしっかり閉じた「吽(うん)形」の立派な金剛力士像が並んでいるのが見えると思います。数々の仏像を作りあげた運慶や快慶らの作品といわれています。
歴史的に価値のあるものですが、人が彫ったとは思えないほど、すばらしい芸術性を感じられますので、ぜひ南大門を通る際には2体の金剛力士像に注目してほしいと思います。
大仏殿
画像引用元:写真AC
大仏殿には、奈良の大仏さまでおなじみの盧遮那仏(るしゃなぶつ)が安置されています。大仏殿の柱には穴が開けられており、くぐると「無病息災」や「祈願成就」のご利益があるとされています。
くぐり穴の大きさは大仏さまの鼻の穴と同じ大きさとされています。東大寺では2度も戦火に巻き込まれ、大仏殿は全焼し、大仏さまの首も焼け落ちた過去があります。
1度目は1180年、源平合戦の頃、興福寺の僧兵と平清盛の息子重衡との戦いです。2度目は1567年、戦国時代の頃、三好長慶(みよしちょうけい)の家臣と松永久秀(まつながひさひで)らの戦闘によるものでした。
あまり知られていませんが、元旦の1月1日0時から朝8時までは大仏殿に無料で入ることができます。
施設名 | 大仏殿 |
拝観料 | 小学生は300円 それ以外は一律600円 団体割引あり |
拝観時間 | 4月〜10月:7:30~17:30 11月〜3月 8:00〜17:00 |
定休日 | 年中無休 |
東大寺ミュージアム
画像引用元:写真AC
東大寺ミュージアムには、仏像のほか絵画など東大寺ゆかりの宝物が展示されています。また戦火からの復興など東大寺の歴史を映像で学ぶことができます。「茶廊 葉風泰夢(さろう・はーふたいむ)」というカフェがあります。
抹茶や煎茶のほかコーヒー、スイーツだけではなく、カレーなどの軽食をいただくことができます。また、カフェの窓からは南大門を間近に見ることができますよ。
施設名 | 東大寺ミュージアム |
入館料 | 小学生は300円 それ以外は一律600円 団体割引あり |
入館時間 | 4月〜10月:9:30~17:30(最終入館17:00) 11月〜3月 9:30〜17:00(最終入館16:30) |
定休日 | 年中無休 (臨時休館あり) |
戒壇院戒壇堂
画像引用元:写真AC
戒壇堂の「塑像四天立像」は表情がとても豊かで仏像ファンの間でも熱烈な人気を誇る仏像です。東大寺に来たのであれば、大仏さまとともに観てほしい仏像です。戒壇堂とは僧侶になるための行動規範である「戒」を授ける施設のことです。
※2020年7月1日より保存修理及び耐震化工事を行っていましたが、2023年10月1日より拝観再開。
施設名 | 戒壇院戒壇堂 |
拝観料 | 小学生は300円 それ以外は一律600円 団体割引あり |
拝観時間 | 8:30〜16:00 |
定休日 | 年中無休 |
正倉院
画像引用元:写真AC
正倉院には、香木の蘭奢待(らんじゃたい)や螺鈿紫檀五絃琵琶(らでんしたんごげんのびわ)など、東大寺の大仏が完成した際に捧げられた宝物が収められています。
建物の名前は歴史の授業で習った記憶もあるのではないでしょうか。平日のみ外観だけ無料で見ることができます。
鐘楼
画像引用元:写真AC
「奈良太郎」という愛称の大きな釣り鐘(梵鐘)は高さ386.5cm、重さ26.3tonあります。京都の知恩院や方広寺の釣り鐘とともに日本三大梵鐘とされています。
梵鐘自体も素晴らしいのですが釣っている鐘楼もどっしりと大きく、屋根も大きな鳥が天に向かって羽を広げているような優雅さを感じます。梵鐘をじっくり眺めてみるとわかるのですが、撞木が本来つく撞座(鐘の丸い円部分)の下にあたるようにずらしていることがわかります。
鎌倉時代の武将「朝比奈三郎」が鐘を撞(つ)いたところ、三日三晩鳴り止まなかったため、撞く位置をずらしたという伝説があります。修二会の時期を除いては、毎日20時に撞かれています。
16:30:二月堂
画像引用元:写真AC
奈良観光の最後は二月堂へ。東大寺大仏殿の東側に位置しており、見逃しがちです。参拝は24時間可能となっています。
今回のコースであれば、大仏殿や東大寺ミュージアムをゆっくり見学してからでも、立ち寄ることが可能です。眺望がよく信貴山や生駒山を望むことができます。
二月堂といえば毎年3月1日から14日までは僧侶がたいまつを持って、舞台を走る様子が印象的な「東大寺修二会」が有名です。
特に3月12日は直径1メートルで約70キロもある籠松明(かごたいまつ)が、二月堂のお堂から外の空間に向けて振り回され、炎が美しく長い尾を引くのが見どころ。
この日、本尊に供える閼伽井の香水を汲み上げる行事があることから「お水取り」とも呼ばれます。関西では春が訪れる行事として知られています。
特に夕方から夜の時間を狙って、奈良の美しい風景を旅の終わりに眺めてみてはいかがでしょうか。
施設名 | 二月堂 |
拝観料 | 無料 |
拝観時間 | 24時間 |
定休日 | 年中無休 |
※堂内での撮影・スケッチ・懐中電灯の使用は注意
二月堂本堂周辺(舞台も含む)では三脚の使用禁止
18:00:近鉄奈良駅・もしくはJR奈良駅
画像引用元:写真AC
お疲れ様でした。近鉄奈良駅から、更に西へ15分ほど歩くとJR奈良駅に到着します。途中には飲食店も並んでいます。
JR奈良駅にはレトロな外観が素敵な旧駅舎があります。2003年まで現役で使われていた旧奈良駅舎は、寺院風の屋根と洋風の外観がマッチした趣のある建築物です。
2023年9月現在は、スターバックスコーヒーと観光案内所が入居しています。
その他のおすすめ観光スポット
最後に、これまで紹介したもの以外にもおすすめしたいスポットを3つ紹介します。
- 奈良国立博物館
- 若草山
- 奈良ホテル
奈良国立博物館
画像引用元:写真AC
奈良国立博物館の本館は、ルネサンス様式のレンガ造りで国の重要文化財です。赤坂迎賓館などを手がけた片山東熊が設計しました。
奈良国立博物館といえば、正倉院展が有名です。10月頃に秋の宝物点検に合わせて、普段は見ることができない正倉院の宝物が展示されます。
多くの人が訪れますが、この時期を狙って訪れるとより奈良の魅力を味わうことができるのではないでしょうか。ミュージアムショップやレストランもあります。
若草山
画像引用元:写真AC
せっかく観光に来たのに「えっ、山登り……。」と思われるかもしれません。山とはいえ山頂は342mとそれほど高くありません。
眼下には東大寺や興福寺など市内の景観や遠くには二上山や葛城山などの山々を見ることができます。
あまり知られていませんが、山頂には前方後円墳の鶯塚(うぐいすつか)古墳があります。
毎年1月の第4土曜日には大花火と山焼きが行われ、幻想的な山の姿を見ることができるでしょう。
奈良ホテル
画像引用元:写真AC
奈良ホテルは1909年(明治42年)創業の皇室や国賓も訪れたクラシックホテルです。東京駅を手がけたことで有名な辰野金吾氏が担当しました。
外観は和風ですが、中に入ると西洋の雰囲気が感じられます。アインシュタイン博士が弾いたピアノは必見です。
ダイニングルームでは本格的なフレンチが楽しめます。たまに庭を見ると鹿がいることもあります。
まとめ
めぐるべき奈良の観光スポットを網羅する日帰りモデルコースを紹介しました。
一つのエリアに細かなスポットが多いため、もしかすると駆け足になってしまうかもしれません。歩いて回れるようなコースにしていますが自分の体力と相談して、時にはバスなども利用してみてください。
紹介したスポット以外にも、奈良にはまだまだたくさんおもしろい場所があります。今回訪れて気に入った場所をゆっくり見学してみたり、イベントに合わせて訪れてみたりすると新しい発見があるのではないでしょうか。ぜひ、奈良に遊びにきてください。